12月に開催される「伝承の会」の演奏会に出演することになりました。
今年で出演させていただくのも、早いもので3年目になります。
流派の垣根を越えて、普段はお稽古を受けられないような素晴らしい先生方から直接ご指導いただけるこの会。多流派だとなかなか叶わない貴重な機会で、毎年本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
実は今回、私は「お勉強だけの聴講生として参加し、本番の演奏は遠慮しよう」と思っていました。
というのも、今回いただく演目は『船弁慶(ふなべんけい)』。
長唄の中でも言わずと知れた大曲であり、苦手意識もあります。
「今回は聴講だけで…」
そう思っていた矢先のことでした。
人間国宝である藤舎秀蓬先生から、直接「ぜひ出てください」とお声をかけていただいたのです。
正直、とても悩みました。
大曲へのプレッシャーや、自分の技術への不安。
逃げ出したい気持ちがなかったと言えば嘘になる。
先生がかけてくださった言葉と、恵まれた環境から背を向けてちゃダメだ、とももちろん思う。
先生のご期待に応えたい。
そして何より、自分自身の壁を乗り越えたい。
お声がけをいただいたことを意を決して受け止め、本番の舞台にも出ることを決めました。
12月の本番に向けて、これから本格的なお稽古が始まります。
『船弁慶』という大きな壁に正面から向き合い、能管ともじっくり対話しながら、一音一音を深めていきたいと思います。
まだまだ課題は山積みですが、本番で最高の演奏をお届けできるよう全身全霊で挑みます!
応援していただけたら嬉しいです。